(続)頼くんを堕とす方法
「行こ?電車乗り遅れたら大変だよ」



と俺の手を引く莉子に口角が上がる。





ガキじゃあるまいし、乗り遅れねーよ。




「あ、忘れものない?全部持った?」



「…莉子じゃないんだし、そんなミスしない」



「なにそれ。ひどい。心配してるのに」





頬を膨らませて歩く莉子から視線をそらすと前を向いた。




「……遊びに行くねっ」



「…来なくていいよ」



「え、なんでっ?」



「俺が帰ってくるから」




そう言ってみたけど、莉子は納得してないっぽい。
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