(続)頼くんを堕とす方法
「…はよ」




聞きそびれるほど小さな声に笑みがこぼれる。




こうして朝の挨拶をしてくれるだけで、わたしの心は跳ね上がる。






「頼くん、今日の放課後一緒に帰らない?」




カップルになったからといって、登下校が一緒とは限らない。






それもこれも、頼くんの気分屋のせい。




まず、登校は全力で拒否された。





その理由はほんとにひどいものだった。






『朝から莉子は鬱陶しい』んだと。



これ、彼女に言うセリフでしょうか?
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