【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「さ、色々見ていきましょうか」
「はい」
ルイトさんといると、なんか本当に心が暖かくなる。
「ルイトさん、この花もキレイですね」
「可愛いです。キレイなピンクですね」
「はい。こういう色のピンク、素敵です」
やっぱりわたしは、ピンク色が好きだ。ピンクは可愛いし、女の子らしいから。
「カルティナ姫は、ピンクがお似合いですからね」
「そうですか?」
「はい。カルティナ姫と言えば、ピンクです」
確かに持っているドレスは、どれもピンク色が多いかもしれない。 後は黄色とかブルーとか、パステルカラーが多いかもしれない。
わたしと言えば、ピンクか……。そういうイメージだったのかぁ。
「あなたには、ピンクがお似合いです。 とても美しいピンクが」
ルイトさんのその表情は、とても柔らかくて、とても穏やかだった。
「カルティナ姫、あなたに伝えたいことがあります」
かと思えば、今度は急に真剣な表情になる。
ルイトさんのそんな真剣な表情から、目が離せなくなりそうだった。
「僕はずっと、あなたのそばにいたいです。……だから姫、僕の奥さんになって下さい」
それはまるで、プロポーズみたいだったーーー。