【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


 アレンさんからのその真剣な瞳(め)に、わたしは戸惑ってしまった。

「姫、俺と結婚しよう。必ず幸せにする、約束するよ」

「……アレンさん」

 アレンさんはイケメンだ。わたしにはもったいないくらいだ。
 
「姫……俺は姫を愛してる」

 その言葉に、その瞳に吸い込まれそうになる。 何も言えなくなりそうだ。

「ア……レンさん……?」

 どうしよう、アレンさんに見つめられるとドキドキして何も言えなくなる。
 こんな時、どうしたらいいのか。どうするべきなのか、誰か教えてくれないかしら……!?

「カルティナ姫、俺を絶対に選んでくれると、信じてるから」

「へっ……!?」

「もう少し姫と一緒にいたいけど、俺は用事あるから行かなきゃならないんだ、ごめんな。またな、カルティナ姫。……いや、俺の愛おしい人」

 アレンさんはわたしのおでこに軽く口づけをして、そのまま立ち去っていってしまった。

「な、何だったのかな……?」

 アレンさんはあっという間にいなくなってしまった。 そしてまた、プロポーズを受けた。
 でもアレンさんはわたしを愛おしい人だと、そして愛してると言ってくれた。
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