【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「ではカルティナ姫、僕はこれで失礼します」

「は、はい。……お気を付けて」

「ありがとうございます。では、また」

 カルナさんと少し他愛もない話をした後、カルナさんは二人が待つ屋敷へと帰って行った。

「……みんな本当に、いい人なのよね」

 三人の婚約者の中から、誰か一人を選ぶなんていうのは難しいものだ。

「本当に結婚したい人は、誰なのか……」

 その答えを出さない限り、わたしはこの先誰とも幸せになれない気がする。

「……そろそろ、本当に覚悟しないとよね」
  
 あの三人の中の誰を選ぶのか、それを決めるのはわたし自身だもの。 わたし自身の幸せのために、わたしが決める。

「わたしが本当に結婚したいと思う人……」

 この答えを出す方法が何かあるのだろうか?
それがあるなら、その方法を知りたい。

「ねぇ、マロミさん」

「どうされました?カルティナ姫」

 わたしはマロミさんに、少し相談することにした。

「マロミさんは、旦那さんとどうして結婚しようと思ったの?」

 マロミさんは結婚してもう二十年になるそうだ。そんなマロミさんに意見を聞きたい。
< 112 / 164 >

この作品をシェア

pagetop