【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「ではカルティナ姫、僕はこれで失礼します」
「は、はい。……お気を付けて」
「ありがとうございます。では、また」
カルナさんと少し他愛もない話をした後、カルナさんは二人が待つ屋敷へと帰って行った。
「……みんな本当に、いい人なのよね」
三人の婚約者の中から、誰か一人を選ぶなんていうのは難しいものだ。
「本当に結婚したい人は、誰なのか……」
その答えを出さない限り、わたしはこの先誰とも幸せになれない気がする。
「……そろそろ、本当に覚悟しないとよね」
あの三人の中の誰を選ぶのか、それを決めるのはわたし自身だもの。 わたし自身の幸せのために、わたしが決める。
「わたしが本当に結婚したいと思う人……」
この答えを出す方法が何かあるのだろうか?
それがあるなら、その方法を知りたい。
「ねぇ、マロミさん」
「どうされました?カルティナ姫」
わたしはマロミさんに、少し相談することにした。
「マロミさんは、旦那さんとどうして結婚しようと思ったの?」
マロミさんは結婚してもう二十年になるそうだ。そんなマロミさんに意見を聞きたい。