【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「え?なんですか、突然?」
「わたし、あの三人の中の誰と結婚しても幸せになれる気がしているの。……でもね、一人を選ぶのってとても難しいの」
マロミさんなら、どうするのだろう?
「そうですね。わたしもお見合い結婚ですし、恋愛結婚ではありませんけど……。強いて言うなら、夫はわたしの話を親身になって聞いてくれたんです」
マロミさんはソファに座り、そう話し始める。
「そうなの?」
「ええ。まあ最初はわたしも、お見合い結婚って聞いて抵抗がありましたよ。 好きでもない人と結婚するだなんて……と思ってましたし」
マロミさんの話は、すごくためになる。
「でも夫に出会って何回かデートを重ねるうちに、夫がわたしの話を色々と聞いてくれて、わたしのことをもっと知りたいと言ってくれたんです」
「そうなの……?」
「はい。 夫はわたしの話を嫌な顔せず聞いてくれたんです。その時、わたしは夫となら幸せな家庭を築いていけると、確信しました」
なるほど……。やっぱりマロミさんも、旦那さんと何か通ずるものがあったんだ。
だから旦那さんと結婚したいと、そう思ったんだ。
幸せな家庭、か……。