【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


 わたしが幸せになるためには、まず一生を添い遂げる結婚相手を決めなければならない。
 まだ結婚を相手は迷っているけど、わたしは誰と結婚しても幸せになれると信じている。

 あの三人と過ごした時間を思い浮かべても、みんな幸せにしてくれそうだから。

「……お母様、わたし幸せになるわ。お母様とお母様みたいに、幸せになるからね」

 お母様だってきっと、わたしの幸せを一番に考えてくれているはずだから。
 兄は音楽家で昔からなかなか家にはいなかったけど、兄だってきっと、わたしが結婚して幸せになることを望んでくれているはずだ。

 わたしはまだ21で、人生経験も少ない。それでも幸せになるための順番がやってきたと思えば、それも悪くない。
 だってわたしは、幸せになれるから。

「ねぇ、お母様……」

 お母様はお父様と結婚して、幸せだった?

「お父様は、今でもお母様のことを愛しているんですって」

 お母様は、お父様からとても愛されてるのよ? 羨ましい限りよ。
 お父様はお母様のこと、本当に大切な存在なんだと教えてくれたのよ。

 その時のお父様の顔、本当に幸せそうだったのよ。お母様にも見せてあげたかったわ。
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