【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「……お母様、お休みなさい」
お母様に挨拶をして、わたしは部屋へと戻る。そしてベッドに潜り、眠りに付いた。
◇ ◇ ◇
「カルナさん、急にお呼びだてしてすみません」
「いえ、姫のお呼び出しなら大歓迎です」
その次の日、わたしはカルナさんだけを呼び出した。
「所で姫、お話というのは?」
「あの……今日お呼びだてしたのは、実はカルナさんにお願いがあって」
「えっと……お願い、ですか?」
カルナさんを呼び出したのには、理由があった。 その理由とはーーー。
「はい。カルナさんと結婚した後の将来のことについて、話し合いたいと思って」
「将来のこと、ですか?」
カルナさんが不思議そうに首を傾げる。
「はい。もしカルナさんと結婚した時のことを考えたくて。……例えば、わたしたちの間に子供が出来た時のこととか、わたしたちの生活のこととか」
「なるほど……。それはいいアイデアですね」
カルナさんはわたしの言葉に頷いてくれた。
「本当ですか?」
「ええ。確かに今の内に結婚した後のことを考えておいた方がいいかもしれませんね」
「……良かった」