【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「……え?」

 わたしだから……?

「僕はあなたとの結婚を夢見て、こうして生きてきました。……だからあなたとの将来以外、何も見えていません」

 そんなストレートに気持ちを伝えてくれるカルナさんに、わたしは心をガシっと掴まれた気がした。

「……カルナさん」

「ここまで誰かを愛したいと思ったことはありません。……あなたと出会って、その気持ちはますます大きくなるばかりです」

 そうやって見つめられたら、わたしは何も言えなくなる。

「カルティナ姫」

「は、はい」

「僕はあなたと、死ぬまでずっと一生を添い遂げる覚悟があります。……それは誰にも負けない覚悟だとそう、思っています」

 そう言われて手を握られたら、わたしはドキドキしてしまう。目を見つめられたら、顔が赤くなりそうで……。

「あの二人には悪いですが、あなたには僕しかいないと思っています。 あなたを一番に愛しているのは、この僕ですから」

 そ、そ、そんなこと言われたらわたし……。

「カルティナ姫、僕はあなたを愛しています。この先もずっとです」

 真剣な眼差しを向けられたわたしは、思わずカルナさんのほっぺたにキスをしていた。
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