【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「僕なんて全然ですよ。 むしろあの二人の方がモテますよ、特にアレンはね」

「アレンさんは、すごく分かります……」

「カルティナ姫も、そう思うのですか?」

 ルイトさんが不思議そうに、わたしにそう問いかける。

「はい。アレンさん、周りの女の子から大人気で……。近所に住んでいる女の子から、前にアレンさんを紹介してほしいと、頼まれたことがあります」

「ほう……。そうでしたか」

「はい。女の子がみんな振り向くくらい、アレンさんはとても素敵な方なんだと認識出来ましたけど」

 でもやっぱり、アレンさんもルイトさんもカルナさんも、みんな同じくらい素敵だもの。
 誰か一人を選ぶのは……こんなにも難しい。

「アイツ確かに、女の子からめっちゃ声かけられてますよ。その度に可愛い婚約者がいるからと、断っているようですが」

「え、そうなんですか?」

「ええ。それを見て僕とカルナは、苦笑いしかしてません」

 ルイトさん、あの二人のこと結構よく見てるんだな……。

「苦笑い、ですか?」

「ええ。苦笑い、です。 やはりアレンみたいなモテる男は、辛いですね」

 た、確かに……。そうなのかも。
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