【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「でも僕たちの中ではアレンが、一番男らしいのは確かです」

「え?」

「アレンは度胸がある男です。……そんな度胸がのある男、なかなかいないですよ」

 この三人の仲は不思議だ。特に嫌い合っている訳ではないけど、お互いにこうして認め合っているのだから。
 ルイトさんはアレンさんのことを【度胸がある男】だと言った。 カルナさんもアレンさんのことを【アイツは男の中の男だ】そう言っていた。

 不思議な仲だからこそ、何か分かり合える何かがあるのかなって思っている。

「カルティナ姫、アレンからキスをされましたよね?」

「えっ!?」

 な、な、なんでそのことを……!?

「アレンのヤツ、バカだから僕たちに言ったんですよ。カルティナ姫にキスをしてしまった、とね」

「ええっ!?」

 じ、自分から言ったの!?

「カルティナ姫のファーストキスを奪ってしまったと、僕たちに言いふらしたんですよ。バカですよね、アレンは」

「そ、そうでしたか……」

 アレンさん、みんなに言っちゃったの?キスのこと……。

「でもアレンのそういうバカな所も、アレンの個性だと僕たちは思ってますけどね」

 アレンさんの、個性……。
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