【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「皆さんと出会ったからこそ、わたしは毎日楽しかったです。皆さんがいたから、わたしは毎日楽しく生きてこれました。……わたしは皆さんがいたから、すごく幸せだなと思えました」
ルイトさんも、カルナさんも、アレンさんも、みんな素敵な人たちだ。わたしはカルナさんの幸せも、アレンさんの幸せも、どっちも願っている。
いつか二人が幸せになってくれたら、わたしは本望だ。
「カルナさん」
「はい」
わたしはカルナさんへ視線を向ける。
「今回は、カルナさんを選んであげられなくてすみませんでした」
「いえ、とんでもない」
カルナさんは優しく微笑んでくれる。
「わたしにとってカルナさんはわたしよりも大人で、とても男気があるなと思いました。 わたしを大切にしたいというその気持ちは、すごくよく伝わっていましたし。……大人なカルナさんに心が揺れていたのは、確かです」
「そうですか。 でも僕はそれが聞けただけでも、嬉しいです」
そう言ってくれたカルナさんに、わたしは思わず「ありがとうございました」と伝えた。
「アレンさん」
「うん」
「わたしを愛してくれて、ありがとうございました。とても嬉しかったです」