【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
マロミさんもわたしたちの結婚を祝福してくれた。
「マロミさん、ありがとう」
「姫、末永く幸せになってくださいね」
マロミさんは少し泣きそうな顔をしながら、わたしの手を握ってくれた。
「うん、ありがとう」
「なんだかお嫁に行く娘を、見送るみたいな気分になりますね」
マロミさんの言葉は、わたしも嬉しかった。
わたしにとってマロミさんは、本当に母親みたいな人だった。 母親みたいな温かい温もりがあって、わたしを本当の娘みたいに思ってくれていたのを知っていた。
「マロミさん、今日までずっとありがとう。……わたし、マロミさんのおかげでこの家での生活が楽しかった。マロミさんが美味しい料理を作ってくれて、時にはわたしに料理を教えてくれたことも、すごく感謝しているわ」
わたしにとってマロミさんの存在は、とても大きい。 マロミさんに何かを相談したりも出来たし、マロミさんがいなかったら今のわたしはいないかもしれない。
「カルティナ姫……」
「わたしにチーズケーキの作り方、教えてくれてありがとう。……わたし、チーズケーキこれからたくさん作るわ。大切な人のために」
「ええ、たくさん作ってあげてください」