【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
愛おしい我が子の頬を撫でながら、わたしは幸せに浸っている。
「ルイトさん。わたし……今が一番幸せ」
「僕もだよ、カルティナ姫」
「わたし、この子のこと守りたい。……ずっとずっと、大切にしたい」
「うん。大切にしよう、ずっと」
わたしはルイトさんのことも大切で、この子のことも大切。わたしとルイトさんは夫婦で、今宵家族になった。
家族になったからこそ、ずっとこの幸せを守りたい。わたしが描いてきた未来は、こんなに素晴らしいものだったんだ。
「あ、起きちゃった……」
起きてしまった我が子を、私はそっと抱き上げる。
「では天気もいいですし、少し公園へ散歩にでも出掛けましょうか」
「そうですね。行きましょう」
ルイトさんと結婚してからは、毎日が楽しいと思える。何もかもが新鮮な気がして、本当に刺激的なことばかりだ。
「あ、笑ってる」
「本当だ。嬉しいんですかね?」
「そうですね」
我が家に産まれた我が子の名前は【ハルカ】と名付けた。 遥か遠い未来を夢見たわたしたちだからこそ、力強く地に足を付けて真っ直ぐに進んでいけるようにと【ハルカ】と名付けた。
「ハルカのオムツ、帰りに買って帰りましょうか」
「はい」