【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜

 
 と問いかけると、カルナさんは「今日はピクニックに行きましょう」と言い出した。

「ピクニック……?」

 確かにレイリア王国は、緑が豊かで海や湖もキレイだ。
 森の奥には神秘的な景色が広がっており、行くだけで心を癒やしてくれる所も多い。

「今日は隣町にある公園広場で、イベントをやっているのですよ」

「イベント?」

 そんなのやってるんだ……? 聞いたことないな。

「はい。そこは三ヶ月に一回しかやらないイベントで、今日がたまたまその日だったんですよ」

「へえっ……!」

 イベントか……。ちょっと楽しみ、かも。

「カルティナ姫と、ぜひ一緒に行きたかったもので。……なので待ち合わせ場所をこちらにさせていただきました。申し訳ありません」

「いえ!謝らないでください!」

 イベントがあるなんて知らなかったから、本当に行けるの楽しみだもの。
 カルナさんに感謝しなくてはならないのは、わたしの方だわ。

「わたし、とても楽しみです」

「そうですか? そう言ってもらえると、僕も嬉しいです」

 わたしの言葉に、カルナさんは嬉しそうに微笑んでいた。
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