【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「イベントって、どんなイベントなんですか?」
「サーカス団の公演とかもありますよ。それからスイーツやサンドイッチなどの販売もありますし……。何より可愛らしいマスコットと写真が撮れるそうなんです」
カルナさんは歩きながら、そう言っていた。
「マスコット?」
一体、どんなマスコットなのだろうか……?
「はい、ミントくんという可愛いマスコットです。 こちらの街ではミントくんが大人気なのですよ?」
「ミントくん……ですか」
ミントくん、ますますフォルムが気になる。
「あとチョコくんもいますね、確か」
「チョコくん?」
「はい。チョコレートをモチーフにしたマスコットです。 一応二人はお友達、という設定のようですが」
ミントくんとチョコくん。……それってチョコミントってことでいいのかな?
ますます謎のベールに包まれたマスコットに、わたしは興味津々になった。
「さ、もう着きますよ、姫」
「は、はい」
遠目からではあるが、賑わっている人たちがぼんやりと見える。
楽しそうな音楽が、大きな音で流れている。
「うわっ……!」
楽しそう……!