【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜

 
「姫、お飲み物は何にしますか?」

「飲み物……?」

 カルナさんはメニュー表を見ながら、わたしに聞いてくれる。

「はい、紅茶とコーヒーと……。後オレンジジュースや桃ジュースなどがありますが、何にしますか?」

 そう聞かれたわたしは「じゃあ……桃ジュースを、お願いします」と答えた。

「桃ジュースですね。ちょっと待っててください」

「ありがとうございます」

 カルナさんは桃ジュースの入ったコップとコーヒーの入ったコップを二つ持ってくると「お待たせしました、姫。桃ジュースです」と、そのコップをわたしに手渡してくれた。 

「ありがとうございます」

 コップを受け取ったわたしは、桃ジュースを一口飲んでみる。

「美味しいです。桃がジューシーで甘いです」

「そうですか。良かったです」
  
 嬉しそうに微笑むカルナさんと、わたしはお昼ご飯を食べながら色々なお話をした。
 カルナさんは時々相槌を打ちながら、わたしの話を真剣に聞いてくれた。

 カルナさんとのお出かけを終えて屋敷に戻ったのは、夕方頃であった。
 カルナさんはわたしが屋敷に入るまで、見送ってくれたのだった。
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