【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


 その二日後ーーー。

 
「カルティナ、気をつけて行くんだぞ」

「分かっているわ、お父様。……じゃあ、行ってきます」

 わたしはアレンさんとの待ち合わせ場所に向かうため、屋敷を出た。

「……ん? あれってアレンさん……だよね?」

 屋敷を出てすぐ門の前を通ると、なぜかそこにアレンがいた。

「カルティナ姫、こんにちは」

「え、何でアレンさんがここに……?」

 やっぱりアレンさんだ。 そのピンク色の髪ですぐにアレンさんだと分かった。

「姫に会うのが待ちきれなくて、迎えに来てしまいました」

 アレンさんはわたしに、爽やかな笑顔を向けた。

「あ、ありがとう……ございます?」

 で……。い、いいのかな?

「さあカルティナ姫、行きましょうか」

「は、はいっ」

 アレンさんはわたしの右手を取ると、エスコートしながら歩き出した。

「カルティナ姫、今日の服とても可愛いですね。とても似合っています」

「あ、ありがとうございます……」

 アレンさんのそのピンク色のフワッとした髪が、風でフワッと揺れる。
 そしてわたしの髪も、風で大きく揺れている。
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