【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


 わたしたちはミートパイが美味しいというお店に行くことになった。
 アレンさんはピンク色の髪が特長的だから、こうして二人で並んでいると、周りがなんだかザワザワするのを感じる。
 それだけでなく、アレンさんはとても背が高いからより目立つ。

「見て〜ピンクの髪よ!」

「超カッコイイわよね〜!?」

 なんて声がちらほらと聞こえてくる。

「あの二人、お似合いよねぇ」

「さすがカルティナ姫!姫様も可愛い〜」

 歩く度にそんな声を聞いてしまうと、なんだか恥ずかしい気持ちになってしまう。 

「あ、あの、姫。そのお店はどこにあるのですか?」

「……え?」 

 ……き、気まずい。どうしたらいいのだろうか。

「カルティナ姫? どうかされましたか?」

「あっ、いえ。……あの、ここから歩くと三十分くらいはかかるので、バスで行きましょうか」

「そうですね。そうしましょう」

 わたしたちはバス停まで歩くと、バスが来るのを並んで待つ。

「アレンさん、すごく目立ってますね」

「そうですか?」

「はい。やっぱりそのピンクの髪、ですかね?」

 歩く女の子がみんな、アレンさんを見ている。
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