【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「……あの、やっぱりピンクの髪だと、一緒に歩くの恥ずかしいとかありますか?」

 アレンさんは突然、わたしにそう問いかけてくる。

「えっ……!?」

 まさかそんなことを聞かれると予想もしていなかったからか、変な声が漏れてしまった。

「いえ。なんていうか……ピンクの髪がやはり目立つとなると、髪色を変えなければならないような気がして」

 アレンさんからの問いかけに、わたしは「いえ、そんなことないですよ。 アレンさんはピンクの髪がとても似合っているので、変える必要はないと思います」と答えた。

「本当ですか?」

「はい。……アレンさんだから似合う色だと思うので、変える必要なんてないですよ」

 再びそう伝えると、アレンさんは「良かった。姫にそう言ってもらえたから、自信が付きました」と安心したように笑った。

「……だってアレンさんはアレンさんですし、周りの誰かと比べる必要なんてないですよ」

「ありがとうございます、カルティナ姫」

「いえ」 

 そんな会話をしていると、ちょうど時刻表通りにバス停にバスが停車した。

「さ、乗りましょう」

「はい」
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