【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「まさかあのモルトワさんの妹さんが、カルティナ姫だったとは……。聞いて驚きました」
「わたしもです。 まさか兄と会ったことがある人がこんなに間近にいるとは思ってなかったので、すごく驚きました」
兄とはもう何年も会っていないけど、ヨーラ国は本当に素晴らしい所だと、兄もあの時手紙で言っていた。
「姫、僕たちはやはり゙運命゙なのかもしれませんね?」
「……運命?」
そう聞き返すと、アレンさんは「はい。僕たちはあなたのお兄様のおかげで、繋がっていたんだと分かったので。 ですからこれは、僕たちにとっては運命なんだと思うんです」と告げてくる。
「運命……ですか」
これは偶然だと思っていたのだけど、運命だとするならば……。これは必然、とでも言うのかな?
「そうです。僕はあなたとこうして出会うことが、あの時からすでに決まっていたんだと思うんです」
そう言われてしまってちょっと困惑したけど、アレンさんが喜んでくれているからいいか……なんて思ってしまった。
「……アレンさん、ありがとうございます」
「はい」
そしてバスは、予定時刻通りに目的地へと到着した。