【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜

 
 そう言ったわたしに、ルイトさんとアレンさんは驚いていた。

「めちゃくちゃ美味しいです。姫はいつもこんなに美味しい料理を食べてるのですね。 羨ましい限りです」

「そう言ってもらえると、嬉しいです」

「今日は本当に来てよかったです」

「ありがとうございます、アレンさん」

 みんなの美味しそうな顔を見れて、わたしも本当に嬉しい。
 みんなで食べる食事って、本当に美味しいな。

「皆さん、お待たせしました。 こちらをお持ちしました」

 そしてマロミさんは、わたしが頼んだ【アレ】を持って来てくれた。

「こちらは、カルティナ姫から頼まれてご用意させて頂きました。 ミートパイでございます」

「え?……ミートパイ?」

 そう。わたしはマロミさんに、アレンさんのためにミートパイを買ってきてほしいと頼んだのだ。
 ミートパイが大好きなアレンさんに、母国の味を食べさせたくて、今回用意することにした。

「はい。 アレンさんのために、用意しました」

「……僕の、ために?」

「はい。アレンさんのために」 
 
 アレンさんは目の前に置かれたミートパイを見て、とても嬉しそうだった。
< 67 / 164 >

この作品をシェア

pagetop