【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「……嬉しいな、好きな物を用意してくれるなんて。 ありがとう、カルティナ姫」

 アレンさんの嬉しそうな顔は、忘れられないなって思う。

「このミートパイ、美味しかったヤツですよね。前にアレンが買ってきてくれて、すごく美味しかったです」

 ルイトさんがミートパイを見て、そう言っていた。

「はい。なのでお二人の分も、ご用意しました。 どうぞ食べてください」

「では、いただきます」

 アレンさんはミートパイをナイフで切ると、フォークでそれを口にする。

「ん、美味しいです。カルティナ姫」

「良かったです」

「本当に、美味しいですね」

 ルイトさんとカルナさんも、美味しいと言いながら食べていた。

「うん、美味しい。……アレンさんの母国の味、最高ですね」

「姫、本当にありがとうございます。 また食べられて、嬉しかったです」

 アレンさんがすごく喜んでくれたから、わたしまで嬉しく思えた。

「お待たせ致しました。 ローストビーフとパスタをお持ちしました」

「ローストビーフ? え、ローストビーフもあるんですか?」

 ローストビーフに反応したのは、ルイトさんだ。
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