【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「お父様、紅茶にミルクは入れるわよね?」
「ああ、入れてくれ」
「分かったわ」
お父様は紅茶に、いつもミルクを入れるのが定番だ。砂糖は入れずにミルクだけというのが、お父様の飲み方。
「うん、美味いぞカルティナ!」
「本当に?良かった」
お父様はあまり甘い物は食べないけど、チーズケーキが大好きなお父様は、食べてくれる。
「甘さもちょうどいいな。美味いぞ」
「良かった」
「このクッキー生地もいいな」
お父様は相当美味しいのか、あっという間に完食してしまったようだ。
「ごちそうさま。 美味かったよ」
お父様はフォークをお皿に乗せると、今度は紅茶を口にした。
「うん、これは美味い紅茶だな」
「そうでしょ?チーズケーキに合うような、ブレンドティーだそうよ」
お父様は満足そうな顔をし、再び資料に目を通していた。
「お父様、まだ仕事するの?」
「ああ。もう少しだけな」
「無理をしたらダメよ。ほどほどにね」
「分かっているよ」
お父様の食べ終えたお皿を片付けたわたしは、そのままお風呂に入りながら、今日のことを思い出していた。