【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「では姫、まずは着替えて来てください」

「え、着替える?」

「その格好では、ドレスが汚れてしまいますよ?」

 なるほど……。そういうことなら、着替えないとダメね。

「分かりました」

「更衣室はあちらです。 そうですね、十分後にここに集合でいいですか?」

「十分後ですね。分かりました」

 それぞれ更衣室に行き、動きやすい服に着替える。
 いつも髪は下ろしてるけど、動くとなると絡まりそうなので束ねることにした。

「ルイトさん、お待たせしました」

「姫、ジャージも似合ってますね」

「そ、そうですか?……ありがとうございます」

 普段あまりジャージを着ることがないのでちょっと不安だったけど、似合ってると言われてホッとした。

「では行きましょう」

「は、はい」

「ここ段差があるので、気を付けてください」

「は、はい。ーーーきゃっ!?」

 ルイトさんからそう言われたばかりなのに、わたしは入り口の段差に躓いてしまった。

「おっと……!」

 そんなわたしを、ルイトさんは抱き止めて助けてくれた。
 
「大丈夫ですか?姫」

「す、すみません……」
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