【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


 カルナさんからそう聞かれ、わたしは「はい。この子、すごく好きです」と答えた。

「ホワイトタイガーの赤ちゃんも可愛いですけど、カルティナ姫の方が可愛いですよ」

 カルナさんはさり気なく、わたしにそう伝えてくる。

「えっ!?……そ、そんな。そんなこと、ないですよ!」

 カルナさんってば、冗談ばかり言うんだから……!

「いえ。僕にとってはあなたの方が、何倍も可愛いです」 

「……あ、ありがとうございます」

 素直に喜んでいいものなのか迷うけど、ここは素直に嬉しいと思っていいのかな?

「あの、カルナさん」
 
「はい」

「カルナさんは、何が見たいですか?」

 カルナさんが動物が好きだと言っていたから、カルナさんの好きな物を見たいな。

「そうですね。全部見たいですけど……僕はあなたの笑ってる顔が見れれば、それで充分です」

「え?……でもカルナさん、動物がお好きなんですよね?」

 だから今日、動物園に来たんですよね……?

「好きですよ? でも今は、あなたの笑ってる顔を見てるのが好きなので、それを見てるだけでいいんです」

「あ、ありがとうございます」
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