【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


 マロミさんは頼りになるし、何でも相談できる人だから。
 わたしにはいつでも、マロミさんが味方をしてくれる。心強いの、本当に。

「わたし、部屋で少し休むわね」

「かしこまりました。 では夕食の時間になりましたら、お呼び致しますので」

「お願いね」

 わたしは部屋へと戻り、ベッドへと寝転ぶ。

「……カルナさんか、アレンさんか、ルイトさん」

 わたしがあの三人の中から、婚約者を選ぶことはできるのだろうか……。

 カルナさんは今日、わたしにこう言ってくれた。
 【カルティナ姫が幸せなら、僕たちはそれでいいのです。……あなたはこの国の、最高の姫様なのですから】と。

「分からないわ……」

 わたしは誰とでも幸せになれるよう気もするし、そうじゃないような気もする。
 
「お父様……わたしは、どうしたらいいのかしら」

 だけど三人と一緒にいると、わたしは全員にドキドキする。 カッコいいとも思うし、優しいなとも思う。
 それが当たり前なのかなんて、分からない。でも、本当にそうなのだ。

 みんなそれぞれに魅力があって、それぞれにいい所があるのだ。
 お父様やお兄様とも違う、優しさが。
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