heartbreak secret room 森村医師の2月14日は・・・?
それとも、レイナが日詠サンにちゃんと見つけて貰えるか心配なチョコってことは・・・
いかにも“その辺のお菓子屋さんで買ってきました・・・”という感じの
オレが彼女から貰ったチョコと同じチョコだろう
和田とも同じチョコだけど
ダンナとも同じチョコ
オレの手元にあるのは
本命チョコには見えないから・・・・
日詠サンもとうとう
レイナの特別な男から普通の男に格下げってとこか~
どれどれ
レイナももういなくなってしまったことだし
日詠サンのデスクに置かれたはずのレイナのチョコを
とくと拝見させて頂くとするか・・・・
早速、振り返った。
すぐそこにあるのは日詠サンのデスク。
『あああああ・・・なんなんだ?!!!!!』
ついさっきレイナが来るまではそこになかった
『冗談じゃね~ぞ・・・・』
包装紙ではなく、和柄模様の上品なハンカチに包まれたそれは
『思いっきり本命チョコのにおいがするパッケージじゃね~か・・・』
義理チョコには見えない他の気合いの入ったチョコ達よりも明らかに際立っていた。
しかも、オレや和田のチョコの箱よりもデカい。
和田のチョコをこっそり奪って喜んでいる場合じゃないぞ
喜ぶどころか逆にこの敗北感
オレの2月14日
絶対に負けるわけにはいかない勝負がここにある
『日詠さんの影、ナシ!俺の監視役のリハビリ松浦クン、医局事務のおばちゃんの姿どちらもナシ!よし、攻撃開始!』
日詠サンのデスクから両手でそっとレイナが置いていったらしい箱を持ち上げ、すぐさま自分のデスクへと運んだ。