冷え切った皮膚でも抱いといて
神崎の胸の中、少しは冷静になった頭で思考を巡らす。やけにリアルな夢だった。胸が痛くなるほど、頭が痛くなるほど、嫌な夢だった。最悪な夢だった。それでも、あの夢は、俺に何かを伝えようとしているかのようで。夢を夢のままで終わらせてもいいのか。今ここに、神崎はいるが、生きているが、夢で見たような出来事が絶対に起きないとは限らない。それは俺も同じ。伝えたいことを伝えられないまま、相手が、もしくは自分が死んだら、俺は夢の中の俺のように、きっと激しく後悔する。予期せぬ事故で死ぬくらいなら、ジュースかもしれない神崎の言葉で、両想いになれた幸福を感じながら溶けて死んだ方がましだった。
本当は、そんな最期を、俺は求めているのかもしれない。両想いになった瞬間、神崎を残して永遠の別れが訪れてしまうかもしれない可能性に、そうなってでも恋を成就させたいという覚悟を持てずにいるだけ。
俺が好きだと告白したら、神崎はどう思うのだろう。どういう反応をするのだろう。身勝手だと怒るかもしれない。幻滅したと冷めるかもしれない。昨夜、俺を抱いたことを後悔するかもしれない。それでも、いつまでも中途半端な関係を続けたくはなかった。
本当は、そんな最期を、俺は求めているのかもしれない。両想いになった瞬間、神崎を残して永遠の別れが訪れてしまうかもしれない可能性に、そうなってでも恋を成就させたいという覚悟を持てずにいるだけ。
俺が好きだと告白したら、神崎はどう思うのだろう。どういう反応をするのだろう。身勝手だと怒るかもしれない。幻滅したと冷めるかもしれない。昨夜、俺を抱いたことを後悔するかもしれない。それでも、いつまでも中途半端な関係を続けたくはなかった。