きみの瞳に映る空が、永遠に輝きますように

　「葉月に会ったのか？」

　「というか入院しているの？」


　翌日、学校に行くや否や親しくもないクラスメイトから透真くんのことについての質問攻めにあった。

　どうやら私が透真くんのお見舞いに行っていたという情報がどこからか漏れ出し、一部の集団に、朝から変な噂を流されていた。

　それを聞かれるたびに、親戚のお見舞いに行っただけ、葉月くんのことは分からない、と言ってその場から離れた。

　得のない情報を話す暇があったら他のことをすればいいのに、と面倒に思いながら教室に入る。

　「透真の様子はどうだった？」

　星絆もどこかでその話を聞き入れたようで知りたがっていた。

　「あれ、違った？」
　
　「いや、行ったよ。でも、大丈夫そうだった」

　「そっか、なら良かった」

　星絆は一瞬安堵の表情をしたかと思えば、すぐに切り替えて一限目の準備を始める。

　透真くんは大丈夫そうには思えなかったが、あえてそう言うことでこの話題から離れたかった。

　三日も意識が戻らないということは病状が急激に悪化しているということも考えられる。

　今までは私以上に元気だったとしても、今はどちらの方が悪化しているかなんて、こればかりは全く予想が出来ない。

　一日中、彼の悪化を予測しては苦しめられた。