お館様の番選び
(あかり24歳 朧18歳)

(朧様 成人の御披露目当日)

いつもより早い朝、朧を起こしにいくと変わらず布団の中で丸くなっている。

まったくこんな晴れの日に緊張感のかけらもない…よしっ景気よく起こしてやろっと…両腕をおもいっきり振り下ろす……と視界が反転した。

「おはよう。」

珍しく朧は目を覚ましていた。

「……おはよう。たくっ起きてたなら、早く準備してね。」

布団から抜け出ると後ろから朧にぎゅーっと抱きしめられた。

「なっ。…何よ。///」

「……あかり…今までありがとう……。」

朧の心からの言葉に胸が熱くなる。

「今日1日、大変だよ。頑張って。」

「…うん。」

< 127 / 138 >

この作品をシェア

pagetop