お館様の番選び
朧の部屋に飛び込むと朧は着替えてる最中で…

「あかりっ?!ノックぐらいしろよっ!!」

そんなこと全然気にならないくらいわたしは動転していた。

「おっ、朧?どういうこと?」

「…言ったとうりだけど………」

「…番様が見つかった…のね……。」

「………。」

わたしはヘナヘナと座り込む。…よかった…よかった…よかった…

「うっ。…ううっ…。うわーん。」

涙が次から次から溢れて止まらない。

…朧に番が見つかった…安心した……。

わたしが番を見つけてあげられなかった……悔しい………。

朧がわたしから……離れていく……寂しい……寂しい?……えっ?ええ?

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