お館様の番選び
お館様の一族の力は、全ての生き物が幸せに生きる為には必要な力だ。
だからこそ、その力が絶えることのないよう獣人族は一丸となって、お館様が番を見つけ、次代にその力を継承されるのを見守ってきた。
お館様が18歳の成人を迎えるにあたって、番と出会えていない場合は番となりえそうな相手を世界中からお館様のもとに招いて、次代の誕生まで見届ける蜜月の儀式を執り行っていた。
その儀式を中心になって担うのも、裾野家…わたしの家族なのだ。
わたしと朧は朧が生まれた時から、一緒に育っている。
もしわたしが朧の番なら、わたしが成人した時に気付くはずだ。
それにお館様の一族の力で作った薬はお館様の一族には利かない。
だから、幼くても朧は私が番ではないことはわたしよりも先に分かったはずだ。
だからこそ、その力が絶えることのないよう獣人族は一丸となって、お館様が番を見つけ、次代にその力を継承されるのを見守ってきた。
お館様が18歳の成人を迎えるにあたって、番と出会えていない場合は番となりえそうな相手を世界中からお館様のもとに招いて、次代の誕生まで見届ける蜜月の儀式を執り行っていた。
その儀式を中心になって担うのも、裾野家…わたしの家族なのだ。
わたしと朧は朧が生まれた時から、一緒に育っている。
もしわたしが朧の番なら、わたしが成人した時に気付くはずだ。
それにお館様の一族の力で作った薬はお館様の一族には利かない。
だから、幼くても朧は私が番ではないことはわたしよりも先に分かったはずだ。