お館様の番選び
たまには外に足を伸ばしてみるのもいいかもしれない……。
せっかくの休みの日まで仕事をいれるのは負担が大きいのは分かっているが……。
朧に相談してみよう。断られるとは思うけど…。
「朧。あのね……」
恐る恐る話を切り出す。
「今度のお休みのことなんだけど…朧のお兄様の治める町に行ってみない?……どう?」
「兄さんのところへ?……なんで…?」
「…お兄様の治める町の神社にも奉納物保管所があるでしょ?…番選びに初めて出掛けるとしたらまずはお兄様の所からかなぁ…と思うのだけど…。」
「ふぅん。……そうだね。いいよ。」
「嫌なら…って、えっ?いいの?」
てっきり断られると思ってたから驚いた。
「あかりと二人で旅行なんて初めてだね。楽しみにしてる。」
わたしはぽかんとしてしまった。番選びで朧がこんなに前向きな姿勢をみせるのは珍しい。
二人で出掛ける予定ではなく、いつもように身辺警護もかねて数人で行動するつもりだったが、それを言って朧の気が変わるのは避けたい。
「良かった。先方の都合もあるから、まずは父さんに相談してくるね。」
しめしめ。わたしはほくほくとした気持ちで父のもとへ向かった。
せっかくの休みの日まで仕事をいれるのは負担が大きいのは分かっているが……。
朧に相談してみよう。断られるとは思うけど…。
「朧。あのね……」
恐る恐る話を切り出す。
「今度のお休みのことなんだけど…朧のお兄様の治める町に行ってみない?……どう?」
「兄さんのところへ?……なんで…?」
「…お兄様の治める町の神社にも奉納物保管所があるでしょ?…番選びに初めて出掛けるとしたらまずはお兄様の所からかなぁ…と思うのだけど…。」
「ふぅん。……そうだね。いいよ。」
「嫌なら…って、えっ?いいの?」
てっきり断られると思ってたから驚いた。
「あかりと二人で旅行なんて初めてだね。楽しみにしてる。」
わたしはぽかんとしてしまった。番選びで朧がこんなに前向きな姿勢をみせるのは珍しい。
二人で出掛ける予定ではなく、いつもように身辺警護もかねて数人で行動するつもりだったが、それを言って朧の気が変わるのは避けたい。
「良かった。先方の都合もあるから、まずは父さんに相談してくるね。」
しめしめ。わたしはほくほくとした気持ちで父のもとへ向かった。