ただ、まっすぐ君を想う。
「コタツ、結構温かかったね
夕飯、なんにする?」
凰ちゃんに言われなかったら
私は1週間ずっと
凰ちゃんに抱きついてたかもしれない
偽物のコタツで
凰ちゃんの温もりに包まれて
しばらく凰ちゃんの胸の音を聴いてた
「雛、聞いてる?
なにが食べたい?
疲れて外出たくなかったら
オレが適当に作ろうか?」
「凰ちゃん、料理できるの?」
「ふだん外食多いけど…
独り暮らし長いんで…」
「じゃあ凰ちゃんの料理食べたい」
「うん、ちょっと待って…
カラダ痺れた…」
凰ちゃんの身体に
わざと指で触れた
「やめろって…雛…」
「ハハハ…凰ちゃんホントに痺れてる」
「ホントに…やめろ…」
「キャー…凰ちゃんやめてよ…」
凰ちゃんにコチョコチョされた
「雛が言うイチャイチャって
こーゆーカンジ?」
「んー、なんか違う」
凰ちゃん
付き合うとか付き合わないとか
彼女とか
そーゆーの関係なく
こんなふうにふたりで笑いながら
ずっと凰ちゃんの近くにいたいな…