ただ、まっすぐ君を想う。

「一条さん、おつかれ
こんな忙しい年末にふたりってないよね
シフトの入れ方おかしいだろ」



「うん、結局手伝ってくれてありがと」



レジが混んできたら

冴島くんはすぐに隣のレジに入ってくれた



「仕事なんで…」



「あ、ねぇ…
さっき、雛って呼んだ?」



「あー…
ずっと一条さんて呼んでも
聞こえないみたいだったから…」



「ごめんね」



「なんか、悩み事?」



「悩み事…でもないけど…
ちょっとね…」



「ふーん…
友達関係?家族関係?
それとも、勉強…あ、それはないか
勉強してないもんね、一条さん
男関係?…でもないか…
彼氏いないもんね、一条さん
あ、そろそろ彼氏欲しいな…とか…?」



「え…や…」



「え、最後の…?当たり?」



「別に、そんな…」



「あ、当たりだね!
ジュースおごって
よかったら相談のってもいいよ」



よくわからないけど

ジュースをおごることになった



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