ただ、まっすぐ君を想う。
「雛、ひとりでポテトL食べれる?」
「食べれるけど
太るから凰ちゃんとはんぶんこする」
「はんぶんこって言っても半分じゃないだろ
いつも雛の方が絶対多く食べてる」
年末のファーストフード店は
冬休みの学生で混んでた
私、昨日も友達と来たんだった
今日はもぉ会えないと思ってた
凰ちゃん
まだ一緒にいれる
「あ、あそこちょうど2席空いた
狭いけど仕方ないか…」
窓際のカウンター席にやっと座った
「雛、もっとこっち来なよ
隣の人にぶつかるから…」
「うん」
狭くて凰ちゃんと肩がぶつかる
前はもう少し余裕で座れた気がする
凰ちゃん大きくなったな
いや、私が大きくなったのか
「なに?
なんか雛ニヤけてる」
「そんなことないよ」
ヤバい
自然と顔が緩む
「そんなにポテト好きなのか?」
「うん、好きだよ」
好きだよ
凰ちゃんが
また顔が緩む
凰ちゃんが
すぐ隣にいて嬉しい
ポテトを取る時
たまに凰ちゃんの指に触れる
好きだな
指先も
声も
横顔も
全部
さっき私に触れた鼻先で目が止まって
ドキドキした
好きだな
凰ちゃんが