ただ、まっすぐ君を想う。
「冴島くんに
凰ちゃんからお年玉もらったって自慢したの」
「そんなの大したことじゃないだろ」
「嬉しかったから…
そしたら、エンコー?って言われたんだけど」
「へー…
オレと雛は、端から見たら
そんな関係に見えるんだ
そっか…
あんまり人前で手とか繋ぐの
やめた方がいいかもな…」
凰ちゃんの手が
私から離れた
「凰ちゃん?…ダメなの?」
「うん
ダメなんだろーな…
世間的に許されないんだよ」
せっかく遠回りしたのに…
世間的に?
私は凰ちゃんを
好きになったらダメなの?
「凰ちゃん!私、好きだよ!」
伝えたい
私の気持ち
「うん…オレも好きだよ
雛の手も、雛の頬も、雛の鼻も…」
凰ちゃんの手が
私の頬に触れて
それから
私の鼻を摘んだ
「…もぉ…やめてよ!凰ちゃん!」
「ハハハ…
怒った雛も好きだし
笑った雛も好き」
好き
胸に響く
少し寂しく
なんでかな?
凰ちゃん
凰ちゃんが好きって言ってくれたのに
寂しい