ただ、まっすぐ君を想う。
ただ、春休み

「明日から春休みなんだ」



「へー…いいな、学生は…」



「友達と近くに旅行行くの」



「楽しそうじゃん」



「うん、お花見もするし…
あ、見たい映画もあったんだ
春物のワンピースも欲しいな…」



「雛、忙しそうだね」



忙しくなんかない



凰ちゃんの忙しいとは違って

私は

無理に予定を入れてる



予定がないと

寂しい



旅行も買い物も映画も

どの予定にも

凰ちゃんはいなくて



ワンピース買っても

凰ちゃんとデートもない



結局

寂しい



付き合うって

こんなに寂しんだ



「凰ちゃん
旅行の間は電話できないかも…」



「うん、わかった
じゃあ帰ってきたら電話して…
待ってる」



「うん…

凰ちゃん…」



「ん?」



「好き?」



「なに?疑問形?」



「んーん…
好きだよ…大好き…」



無意識に疑問形になってた



「オレも変わらず好きだよ」



「うん、それならいいよ!」



凰ちゃんに好きって言われると

すべてどーでもよくなる



単純で

子供だな





子供でよかったかも…



ただ

純粋に

凰ちゃんが好きなだけだから…



それでいんだ



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