ただ、まっすぐ君を想う。

「とりあえず、アパート行く?
荷物置かなきゃだし…」



車に荷物を乗せながら

凰ちゃんが言った



「うん」



凰ちゃんの住んでるところにいる

なんか不思議な感じ



凰ちゃんが車の中で

街並みを案内してくれた



「ここ、人気のドーナツ屋さんらしい」



「ホントだ…
すごい並んでるね」



「あ、雛が好きなポテトも人気の店があるんだ」



「へー…
日本のポテトよりおいしいかな?」



「んー…オレはどこの国に行っても
日本の食べ物の方がおいしいと思うんだよね」



私は日本しか知らないけど

凰ちゃんはいろんな国知ってる



もぉ日本には

帰ってこないのかな?



「雛、寒くない?」



「うん
夏休みなのに冬って、なんか変なカンジ」



車の窓から外を見たら

そっと手が繋がれた



「風邪ひくなよ」



「うん…」



ドキドキして

凰ちゃんの方

見れなかった



ここは車の中だから

迷子にならないよ

凰ちゃん




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