先生との恋・番外編集・




「今はさ、ほとんどみんながこういう状態だけど、心は何年もみんなが自由に動き回ってる中、こうやって好きなこと出来ずに閉じ込められてたのかなって」


椿の声に耳を傾ける。


あ、そっか。その考えはなかったかも。今までが当たり前すぎて。



「2人ともやっと私の気持ち分かってくれた?」

「少しね、たぶん」


それは少しうれしい。



「せっかく自由に動けるようになったのに、世界がこれじゃあねー。今から行きたいところとか、やりたいところとかいーっぱいあるのにさ!!」



うわぁーと抱いていたクッションに顔をうずめながら叫べば、2人の笑い声が聞こえてくる。


「高橋さんも忙しいんじゃないの?」


「直接関わりはしないみたいだけど、病院内にはいるからリスクはあるみたいよ」


救急車で運ばれてくる救急外来?とかと集中治療室、コロナ専用の病棟の人は超危険らしいけれど、高橋自体は循環器で某ウイルスに直接かかわることは少ないそうな。


でも0とは言えないみたいで。



「そうだよねぇ。病院の人が一番大変だよね」


「うん…なんか、すっごい気を遣ってた」




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