この空の彼方にキミを想う〜向日葵のような笑顔〜
一章

眩しい世界


蝉の鳴く音が頭にじんじんと響き、今日一日が始まってしまったことを知らせる。





起こしたくない体を無理やり起こして制服に着替えて洗面所に向かった。




鏡を見るなり、まるで幽霊のようにげっそりとした自分の顔に思わず「げっ。」と声が出そうになる。




今日も相変わらず怖いくらいに青白い顔だな。なんて思いながら顔を洗う。





「あおちゃん、おはよう。」





リビングに行くと、元気そうな声音で裕美さん(叔母さん)が私に向かって挨拶をしてくれた。





だから私も、「おはようございます。」と





作った笑顔で挨拶をかえした。





「さてと、いただきましょうか。」と裕美さんが手を合わせた。





「「いただきます。」」





裕美さんがご飯を食べ始めたのを見て、私も食べ始めた。





毎朝、裕美さんが作ってくれたご飯を一緒に食べる。本当は一人で食べたいけれど、そんなことは絶対に言えないのでいつの間にかこれが当たり前になっていた。





私は、特に話すこともないので裕美さんが会話を振って来なければ、食べ終わるまで二人共無言だ。





でも、私はその方がとても助かる。



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