この空の彼方にキミを想う〜向日葵のような笑顔〜


昔から人とコミュニケーションを取ることが苦手な私にとって二人きりで会話をするなんて苦痛でしかない。





言わば、コミュ障と言うやつだ。





家を出るときもわざわざ玄関そまで来て、「行ってらっしゃい。」と言ってくる。





いつもなら「行ってきます。」と、作った笑顔でかえすが、今日はなぜだかそんな気分にはならなかったので軽く「うん。」とだけ言って、ドアを開けた。





朝だと言うのに夏の日差しは容赦なく、まだ家を出たばかりだというのに額に汗が滲むのがわかった。






知り合いがいない高校に通いたいという私の願望で、地元とは遠く離れたところで、今は生活をしている。






お母さんが友達の叔母さん(裕美さん)に娘を叔母さんのところで居候(いそうろう)させて欲しいと相談したところ、裕美さんは快く歓迎してくれたのだ。






だからといって、簡単に居候する訳にはいかないので家の掃除などを自分から積極的に行っている。






実際、初めてここに来た時は、驚くほど田舎だった。






けれど、綺麗な海と砂浜があり、それなりに気に入っている。






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