依存妻と狂愛する俺
「鷹司くん、この書類も頼むよ」
「はい。わかりました!
あと、これ!後から確認しやすいようにしてますので……もし、わからなかったら言ってください」
課長から書類を受け取り、USBメモリを渡す未雷。
「あぁ!
ほんっと、君がいてくれると助かるよ!
課長職、代わってほしいくらい(笑)」
(だったら…とっとと辞めろ!!
お前のような人間、目障り極まりない!!
親父もなんでこんな奴を、課長にしてるんだ?
理解に苦しむ)
未雷は微笑んだまま、心の中で毒づく。
「鷹司くん?」
「あ、僕はまだ入社一年の新人ですよ?
いくら社長の息子だからって、課長職なんて……」
未雷は、謙遜しながら言った。
そして、また自分の席へ戻った。
作業を再開すると、今度は女性社員に声をかけられた。
「鷹司さん、何かお手伝いすることありますか?」
社内で一位・二位を争う美人と噂の女性社員・花田 深幸だ。
未雷に想いを寄せていて、何かきっかけを狙っているのは目に見えていた。
しかし、未雷は全く興味がない。
(何もねぇよ!?毎日毎日、うぜぇんだよ!?)
また心の中で毒づきながら、未雷は微笑んだ。
「大丈夫ですよ、花田さん!
ありがとう!」
「……/////はい!じゃあ、何かあったらいつでも言ってくださいね!」
照れたように顔を赤くして、去っていく花田だった。
「可愛いよなー」
「鷹司っていいよなぁ、花田さんによく話しかけられて……」
周りの男性社員が、噂をしている。
(どこが!?
“あれ”のどこが可愛いんだ?)
「鷹司」
「ん?」
「今日飲み行かね?
花田さん誘ってさー!
お前が来たら、絶対来てくれるだろうし!」
同期の社員、三ツ島が声をかけてくる。
「ごめんね。
奥さんが待ってるから」
申し訳なさそうに、やんわり断る。
「またかよ!?そんな、厳しいの?嫁さん」
「ううん、そんなことないよ。
僕が早く奥さんのとこに帰りたいってだけ」
「鷹司、そんなに嫁さんに惚れてんだ」
(は?惚れてる?
ガキの恋愛と一緒にすんな!!?
そんなレベルじゃねぇんだよ!!?)
「うん、愛してるよ…誰よりも…」
未雷は微笑み呟いた。
「へぇー、今度、嫁さんに会わせてよ!」
「三ツ島くん」
「え……」
三ツ島はビクッと震える。
未雷は、いつものように微笑んでいる。
なのに、恐ろしいのだ。
「僕の奥さん、恥ずかしがり屋なんだ。ごめんね」
「あ、あぁ…わかった……」
勤務時間が終了し、みんな足早に退社していく。
今日が金曜日なのもあり、みんな心なしか足取りも軽やかだ。
未雷はマイペースに帰りの準備をして、会社を出た。
「はい。わかりました!
あと、これ!後から確認しやすいようにしてますので……もし、わからなかったら言ってください」
課長から書類を受け取り、USBメモリを渡す未雷。
「あぁ!
ほんっと、君がいてくれると助かるよ!
課長職、代わってほしいくらい(笑)」
(だったら…とっとと辞めろ!!
お前のような人間、目障り極まりない!!
親父もなんでこんな奴を、課長にしてるんだ?
理解に苦しむ)
未雷は微笑んだまま、心の中で毒づく。
「鷹司くん?」
「あ、僕はまだ入社一年の新人ですよ?
いくら社長の息子だからって、課長職なんて……」
未雷は、謙遜しながら言った。
そして、また自分の席へ戻った。
作業を再開すると、今度は女性社員に声をかけられた。
「鷹司さん、何かお手伝いすることありますか?」
社内で一位・二位を争う美人と噂の女性社員・花田 深幸だ。
未雷に想いを寄せていて、何かきっかけを狙っているのは目に見えていた。
しかし、未雷は全く興味がない。
(何もねぇよ!?毎日毎日、うぜぇんだよ!?)
また心の中で毒づきながら、未雷は微笑んだ。
「大丈夫ですよ、花田さん!
ありがとう!」
「……/////はい!じゃあ、何かあったらいつでも言ってくださいね!」
照れたように顔を赤くして、去っていく花田だった。
「可愛いよなー」
「鷹司っていいよなぁ、花田さんによく話しかけられて……」
周りの男性社員が、噂をしている。
(どこが!?
“あれ”のどこが可愛いんだ?)
「鷹司」
「ん?」
「今日飲み行かね?
花田さん誘ってさー!
お前が来たら、絶対来てくれるだろうし!」
同期の社員、三ツ島が声をかけてくる。
「ごめんね。
奥さんが待ってるから」
申し訳なさそうに、やんわり断る。
「またかよ!?そんな、厳しいの?嫁さん」
「ううん、そんなことないよ。
僕が早く奥さんのとこに帰りたいってだけ」
「鷹司、そんなに嫁さんに惚れてんだ」
(は?惚れてる?
ガキの恋愛と一緒にすんな!!?
そんなレベルじゃねぇんだよ!!?)
「うん、愛してるよ…誰よりも…」
未雷は微笑み呟いた。
「へぇー、今度、嫁さんに会わせてよ!」
「三ツ島くん」
「え……」
三ツ島はビクッと震える。
未雷は、いつものように微笑んでいる。
なのに、恐ろしいのだ。
「僕の奥さん、恥ずかしがり屋なんだ。ごめんね」
「あ、あぁ…わかった……」
勤務時間が終了し、みんな足早に退社していく。
今日が金曜日なのもあり、みんな心なしか足取りも軽やかだ。
未雷はマイペースに帰りの準備をして、会社を出た。