お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
コースも進み、メインディッシュが運ばれて来た。
瓜生さんはお魚料理を選んだので、ジャガイモで包まれた鮮魚のポワレにトマトのコンフィと冬の緑野菜・春菊のソース添え。

私は肉料理を選んだので、フランポワーズ風味の牛肉のプレゼの温野菜添えが運ばれて来た。

宇佐美社長は私と同じ肉料理、葵さんは瓜生さんと同じ魚料理をそれぞれ食した。

「今度…群馬に行くんだが…手土産は何がいいと思います?瓜生さん」

「手土産?父さんには『黒龍』がいいと言いたいトコだが…病気で酒が控えているようだし…適当に菓子折りでいいぞ」

「分かった…」

「え、あ・・・瓜生さんと葵さんのご両親はご健在なんですか?」

「二人共生きてるよ…」

「瓜生さんって長男ですよね…設楽弁護士と養子縁組して良かったんですか?」

「実家は唯の農家だし…それに大した家柄でもない…俺は元々…絶縁された形で上京して、弁護士になったんだよ…与奈」

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