お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
「瓜生さん…何で隣に座るんですか?」

「…こんな国賓が宿泊するような部屋にタダで泊めて貰って…何もしないのは…宇佐美社長に悪い気がしてな…」

「全然悪くないですよ…ほら、仕事があるんでしょ?」

私は首をぶるぶる振って、彼に仕事を促す。

「…仕事もあるが…演技の下手なお前に演技指導もしないと…」

「演技指導?」

「・・・挙式当日の誓いのキスが二人のファーストキスだと心もとないだろ?」

「全然そんなコトないですよ…!!?」

彼の手ががっちりと私の肩に乗っていた。

「弁護士の仕事は信用第一。与奈のせいで嘘がバレたらどうするんだ?同じ人生のレールを暫く歩く以上は協力するんだ。与奈」

「分かりました…貴方の演技指導受けます…」

「じゃ目を瞑ってくれ」

私はギュッと瞳を閉じた。
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