お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~

相手は『設楽法律事務所』の設楽宗助弁護士のご子息
取り扱い業務は企業法務から一般民事と全分野を扱い、どんな小さな案件でもこなす大手の法律事務所。彼を慕い、多くの若手弁護士が在籍していた。
事務所は銀座の一等地の大型ビルの中に構えていた。
設楽弁護士はコメンテーターとしてもテレビ出演もする有名弁護士。
彼のクライアントの中には議員や著名人、芸能人が名を連ねていた。
法律の仕組みや枠組みに興味を持って、大学の法学部に入学。
父の会社の顧問弁護士をしていた設楽弁護士の事務所でアルバイトをした経験があり、一人の敏腕弁護士の下で働いて行く間に、弁護士になりたいと思い始めた。

大学卒業後は法科大学院に進学しようと考えていた最中、私のたった一人の家族である父が亡くなってしまった。
父の死で、私は弁護士の道を諦め、大学卒業後は父の会社に入社。
今は父に代わって社長の椅子に座った叔父の秘書に就いていた。
母を小学一年生の時に病死。私の母親代わりとなったのは父方の叔母だった。
心配性の叔母には数えきれないほどの見合い話を貰ったが、断り続けて五年・・・
私はようやく見合いを承諾した。
見合いするのは初めての経験。

緊張していた。



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