お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
「そうだな。彼女もいい年だよな…」
与奈が他の男と結婚。
想像がつかない。ましてや、結婚して子供まで居たらと思うともっと想像が出来なかった。
俺に「鬼眼鏡」という変なあだ名をつけた女。
でも、人使いの荒い俺について来れたのは彼女だけ。
根性はあったし、パラリ―ガルとしての能力は高かった。
「いま、どうしているんだろうな」
「会ってないの?」
「会う理由がない。俺から会いたいなんて言えば、与奈が不審に思う。俺はこれぽっちも与奈に対して恋愛感情はない。それに彼女は気が強いし、直ぐに俺に口答えする。可愛げがない。それに、ずっと一緒に居ても女を感じなかった」
「何意識してるの?設楽さん」
「俺は意識など…」
「冷静沈着な設楽さんが何向きになってるのよ。それこそがおかしい。怪しいのよ」
俺は内海に詰られてしまった。
俺は与奈がスキだったのか?
内海に言われ、俺は初めて与奈への想いに気づいた。