お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
「さすがは弁護士を目指していただけの事あるな。与奈」

「今も目指そうと思っています」

「はぁ?」

「だって、瓜生さんと離婚した後、働かないと」

「この流れだと挙式披露宴もしないつもりか?」

「愛がないのに、神様の前で愛は誓えないでしょ?」

「確かにそうだが」

瓜生さんは瞳に少し寂し気な色を宿した。

「瓜生さん?」

「やはり、苛め過ぎたか?」

「えっ?あ、昔の話ですか?」

「そうだ」

「まぁ―・・・でも、瓜生さんに鍛えられたおかげで、少しは勉強になりましたよ」

「では、この婚姻届は提出しない。俺達は事実婚だな」

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