お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活??彼の愛は予想外でした(短編)~
帰りの道中、運転する瓜生さんに話し掛けた。

「お義母さんに挙式披露宴楽しみにしてるって言われたんだけど」

「そっか。葵にも言われた。いつ、『ジュテーム東京』に来るんだと。入籍はしなくても問題なかったが、挙式披露宴はしておかないと。偽装婚だとバレるな」


「挙式披露宴はするんですか?」

「しないと周りに不思議に思われる。神様に嘘付けるか?」

「それは…」

神様に嘘を付いて後で罰が当たらないだろうか?


「それで、地獄に落とされたら、瓜生さんも道連れにしますね」

「じゃ愛し合うか?与奈」

瓜生さんが思いもよらない言葉を口にした。

「私と瓜生さんが愛し合う?御冗談を」

「冗談だと思ってんのか?俺は最初からお前の事を」

「前見てください!!」
私の方を見て、よそ見する瓜生さんに叫んだ。

「与奈お前なぁ~分かった、地獄だろうが、何処でも付いて行ってやる。挙式披露宴すんぞ」



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